へバーデン結節とは?
へバーデン結節は、主に手指や足首など小さな関節周囲で見られます。痛みや不快感を伴うことがあり、また持続的な圧迫によって硬くなっていくことから、その形態が骨軟化症や腫瘍と誤診されることもあります。
この結節の正確な原因は明らかではありませんが、免疫系の反応により軟骨や骨膜、筋肉や靱帯などの組織に発生する可能性があると考えられています。またリウマチ性発作時に放出されるサイトカインや化学物質も関与していると考えられています。 へバーデン結節は治療法が限られているため、主に対処療法が行われます。ステロイド剤を用いた局所注射など、局所的な対策がとられることがありますが、痛みの緩和や腫れの軽減以外には効果が見られない場合が多いです。
さらに、へバーデン結節自体は重症化することは珍しいため、治療をしなくても問題ない場合もあります。ただし、リウマチ性疾患そのものによって起因するため、リウマチ性関節炎やリウマチ性多発筋痛症などの既往歴がある場合には定期的なフォローアップが必要とされます。
へバーデン結節は、女性に多く見られることから女性ホルモンの影響も指摘されています。また、喫煙や過度のストレスなども発生率を高めるとされています。予防法は特に確立されておらず、正確な原因も不明であるため注意深い生活習慣の改善が求められます。
へバーデン結節の鍼灸治療
治療方法は多岐にわたりますが、中でも鍼灸治療が有効であるという報告があります。 鍼灸治療は、体のツボを刺激することで自然治癒力を高めるものです。へバーデン結節に対しても同様に、影響を及ぼす神経や筋肉を刺激し、血流やリンパ循環の改善を促します。そのため、腫れや炎症の抑制、痛み・しびれの改善などに効果的です。
鍼灸治療は比較的日常生活への影響も少なく済むため、手軽に取り入れられるメリットがあります。また、副作用も少なく、身体に負担がかからない点も大きな魅力です。 ただし、鍼灸治療には確実な効果がある患者さんと、効果が見られにくい方がいます。へバーデン結節の場合も、個人差があるため治療を受ける前に適切なカウンセリングを受け、自身の体調や要望を伝えることが大切です。