手根管症候群とは？
手根管症候群は、手首の部分に起こる神経障害の一種であり、特に長時間同じ姿勢を続けるような仕事をしている人々に多く見られます。主に手首部分の神経が圧迫されることで引き起こされ、手首や手の甲などに痛み、しびれ、麻痺感や痺れなどが現れます。
この手根管症候群は、多くの場合は長時間パソコンやスマートフォンを使用するビジネスマン、または工場・接客業等で同じ動作を何度も行う労働者に起こりやすいと言えます。このため対策も様々考案されており、ストレッチなどの運動法も有効だとされています。 また、軽度の場合であれば自己マッサージなどでも改善することが可能です。
手根管症候群は、今後も増加する可能性が高い疾患です。これを未然に防ぎ改善するためには、定期的な健康診断や指導が必要です。自らの身体管理に留意することはもちろん、職場の労働環境改善や競争力強化のためのワーカー・ウェルネス対策も必要とされるでしょう。
手根管症候群の鍼灸治療
鍼灸治療は、皮膚や筋肉など生体の表面に針や刺激を与えることにより全身的なバランス調整を促す伝統的東洋医学です。そのため、神経・筋肉系をトータルで整える鍼灸治療法は、手根管症候群改善の有効なメソッドとされています。
具体的な施術内容としては、鍼による刺激や灸による温熱刺激、さらには圧迫などの刺激を利用し、神経・筋肉の異常緊張を緩和することが挙げられます。また手首周りの筋肉を揉みほぐすなどして、血行促進や代謝改善にも効果的です。
鍼灸治療は、長期間の施術が有効だとされています。一度に完全な改善が見込めるわけではありませんが、定期的な施術を受けることで、手根管症候群の進行を防ぎ、症状の軽減や解消を実現することができます。 ただし、鍼灸治療は体質によって効果の出方が異なるため、一人一人に合った施術メニューや回数を提供することが大切です。
手根管症候群は、放置しすぎると手首の関節炎や慢性的なしびれ、手の動きが困難になるなど、深刻な状態に陥ります。鍼灸治療は、早期発見・早期治療を促し、充実した日常生活を送るための支援をします。定期的な施術で身体の健康管理に気を付けていきたいものです。
